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出口君(学部四年)が桜建賞(計画系論文)に選ばれました。

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きょうは、卒業論文(学部生)の優秀賞審査でした。
歴史研究室からは、一次審査を突破した4名が渾身の力を込めて発表。

見事、水野江忠臣の家具デザイン思想について論じた出口君が、圧倒的多数の票を獲得し、桜建賞(計画系論文)に選ばれました。

出口君は、前川國男事務所にある水野江忠臣(本学OB)の図面資料や文献等を根気よく整理し、史料の読解を通じて、海外家具デザイナーとの交流、前川のテクニカル・アプローチの家具版が、水野江のデザイン思想の根底にあることを論じました。

他の3名は、前川國男の都市論に着目して、「エスプラナード」に代表されるような公共建築作品での外部空間の形成過程を言説と作品の両面から分析した(今野君の)もの、戦前と戦後のゴルフ場クラブハウス設計技術書と平面図の分析から倶楽部建築の形骸化の過程を論じた(赤根君の)もの、建築家・白井晟一の和風建築観に挑んだ(谷澤君の)3本でした。

●桜建賞(1名)
出口順平
「家具デザイナー・水之江忠臣のデザイン活動に関する研究―戦後日本の家具デザイン史における位置づけ―」

●優秀賞(以下3名)
今野 政憲
「前川國男設計の公共建築にみる外部空間の構成とその理論的背景に関する研究近代都市への眼差しによる「エスプラナード」の概念形成とその展開」

赤根 広樹
「日本におけるゴルフ場クラブハウスの変遷に関する研究‐設計計画理論と平面構成の変容にみる倶楽部建築の変化‐」

谷澤 大樹
「建築家白井晟一の住宅建築についての一考察"白井和風"にみる美意識と創作姿勢」


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今年で、本研究室からの桜建賞輩出は、四年連続とのこと。
また、最終選考に進んだ全員に優秀賞が送られました。